企業事例 三協紙業株式会社



 会社概要

設立   1939年

従業員数 約150名

本社   愛知県名古屋市中区錦1-6-18 J・伊藤ビル3F

事業内容 巻芯等紙管の製造



階層別・職能別教育マトリックスに取り込んで教育体系を構築
-新しい知識を身に付け、切磋琢磨するムードが社内に芽生える-

紙でできた管である紙管は、フィルム、テープ、繊維等の巻芯や容器として使われる。創業80年を超える三協紙業は巻芯の総合メーカーであり、名古屋に本社を構える。
同社では社員教育を見直す過程でビジキャリを知り、教育体制の整備・体系化に当たって中核的に取り込んだという。佐方将義代表取締役社長と管理部総務課の西垣鈴彦課長代理にお話をうかがった。

社員教育体系の整備をきっかけとして導入

どのようないきさつでビジキャリのことをお知りになりましたか。
佐方 8年ほど前、弊社の総務部門のコンサルタントの方から「こういうものがありますよ」と教えられたのが最初です。採用難が続いており、採用が難しいのであれば今いる人材をさらにスキルアップさせていくための教育体系を作ろうということで、コンサルタントと意見交換する中で提案されました。職能別教育でこういうものが使えるのではないか、と。
それでテキストを見て、非常に完成度の高い、各職務に応じた良いテキストに仕上がってるな、という印象を持ちました。
それまでの人材育成の取り組みで課題を感じられるところもありましたか。

佐方 従来の社員教育は単発的で、各階層・各部門にわたって継続的に行われる仕組みとして体系化されていませんでした。新たに階層別教育と職能別教育という教育体系を構築し、その中で社員の知識・スキルを積み上げていくことにしました。
西垣 階層・職能別要件表というマトリックスを作りました。 縦軸は階層=等級で、上からⅥ等級・部門長レベル、下はⅠ等級・新入社員レベル。横軸は部門=職能です。そして各等級の各部門に対して何を教育していくか、要件の目安という形で示しています。各階層でこれを目標にして勉強し、スキルアップしてもらう。例えば総務の課長クラスだったらこのスキル、資格を目指す、と。総合職の各部門の管理職クラスについては、「経営戦略」分野を盛り込んでいます。そして、それぞれいつまでに取得するという目標を設けています。Ⅱ等級以下については、まだ検討段階です。
こうした職能別要件のⅢ等級以上に、ビジキャリの各分野の検定試験を中核的に取り込んでいます。

ビジキャリ導入に当たってはどのように進められましたか。
佐方 いきなり導入して社員にアレルギー反応を起こさせてはいけない。最初は慎重に、ほんの一部の人にだけ「まず先発部隊でちょっとやってくれないか」と頼んで、「何ですか、それ」と言う社員に丁寧に説明するところから始めて、徐々に人数を増やしていきました。初めは社員の抵抗があるんじゃないかとビクビクしながらでしたが、ようやく社内の認知度が上がってきて、無事にアレルギーを起こさずに定着できた。導入には成功したと思います。
こうした人材育成・社員教育の体系化に際してビジキャリが大変役立ったということですね。
西垣 そうですね。現場それぞれの専門の検定などはありますが、ホワイトカラーを含めて幅広く網羅しているものは他にはなかなかありませんし、当社は全国に工場があるので、現地近くの試験会場で各工場の社員が受験できるので便利です。
受験料などの補助、支援はされていますか。
西垣 受験については会社で一括申し込みをするんですが、受験料はとりあえず個人で払ってもらって、合格したらその金額を返す、あるいは加えて報奨金を出します。ただ通信教育で勉強して合格した人の場合はその通信教育費用は出す代わりに報奨金は出ない、など不公平感を減らすように工夫しています。

ビジキャリ導入の効果と社員の反応

ビジキャリを導入してから、前と比べて変わったなという効果を感じられることはありますか。
佐方 それまでは日々の業務をこなすことに専念するようなところがあったと思うんですが、ビジキャリを通じて勉強するという向学心や新しい知識を身に付けるというムードが会社に芽生えたのではないでしょうか。
西垣 社会に出た後は勉強するという機会が減っていく中、こうしたことを通じて常日頃から自分を磨いていくことができる。それは社員同士で自分が勉強しているところについて話しているのを聞くと感じますし、お互い意識しながら切磋琢磨していくというのは非常に良いなと思います。
社員の方はビジキャリについてどう思われているのでしょうか。
西垣 試験後に取っているアンケートの回答の中からいくつか挙げますと、
  • 基礎知識の用語の意味・定義を正しく理解することができる
  • 皆が基礎知識として習得していればコミュニケーションしやすくなる
  • 実際やっていたことが多かったが、やる方法や手段、応用・改善と幅が広がり周囲にも説明しやすくなったと思う
  • 日々の仕事に直結しているので本を読むだけでも意味があると思う
  • 現場で実践できる知識も多数あった
などがありました。
佐方 ポジティブな意見が多かったですね。ただ、中には勉強時間をどう捻出するかに苦労して「しんどかった」という声もありました。

今後に向けて

今後についてはどのようにお考えでしょうか。
西垣 今は3級を活用していますが、できれば将来的には上の2級、1級とレベルアップをしていければいいなと思っています。
また、昇格・昇給要件に入れたいという考えはあるんですが、例えば「年をとってくると覚えが悪くなって挑戦しづらい」など難しい面もある。明文化して要件に入れることには悩んでいます。まだ導入し始めて3年ほどですので、もう少し機が熟してからのほうがいいのかもしれません。
佐方 今早いスピードで世の中のいろいろな仕組みが変わりつつあります。SDGsなど新しい価値観が広がる中で、ビジキャリもテキストの改訂等によって時代の変化に即した内容で、これからも引き続き進んでいっていただけるよう期待しています。


 ビジネス・キャリア合格者に聞きました

<普段やっていることが「生産管理」だった>
主に紙管機械のオペレーターと作業の振り分けなどの仕事をしています。昨年10月に生産管理オペレーション、今年の10月に生産管理プランニングのともに3級を受験し、幸い一度で合格しました。
オペレーションのほうは初めてということもあり、受験対策に通信教育を利用しました。3カ月間毎日30分ほど昼休みに勉強しました。プランニングの試験ではオペレーションの勉強も活かせたと思います。 当初は「検定」というとハードルが高く難しそうだと感じましたが、勉強を進め理解していくにつれ、これは普段やっている仕事と似ている、通じている、つまり普段やっていることが「生産管理」なんだと思いましたね。それまで現場では「生産管理」という意識でやっていませんでしたが。
合格してやはり自信につながりましたし、仕事上の意識や視点が変わってきたように感じます。かかる時間を気にするようになったり、工程数を減らすことを意識するようになりましたね。
仙台工場ではほとんどの人がビジキャリの存在は知っていますが、まだ受験していない人にはぜひ勧めたいです。


※掲載内容は取材当時(令和3年)のものです。

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