HOME > 能力評価試験 > ビジネス・キャリア検定 > 企業事例 株式会社丸和運輸機関

ビジネス・キャリア検定試験のご案内 受験お申し込み 学習支援 試験の実施結果等 よくあるご質問

企業事例 株式会社丸和運輸機関



 会社概要

創業   1970年

従業員数 15,480名(2022年3月末時点 グループ合計)

本社   埼玉県吉川市旭7番地1

事業内容 サードパーティ・ロジスティクス(3PL)事業、ロジスティクスコンサルティング事業、運輸事業等



教育体系の核「丸和ロジスティクス大学」で有効活用
-社内研修と関連づけ「学ぶ風土づくり=自分づくり」に寄与-

丸和運輸機関は、全国172ヵ所(グループ合計)に支店・営業所を構え、3PLと言われるサードパーティ・ロジスティクス(第三者の立場で取引先企業の物流機能をまるごと担うサービス)を主に展開している。EC物流・低温食品物流・医薬医療物流など人々の生活に密着した分野で成長・活躍する企業に対するロジスティクス面からの経営支援を得意とし、輸配送サービス「桃太郎便」でも知られる。
人材育成の環境整備と教育制度の充実を積極的に推進する中で、ビジネス・キャリア検定(ビジキャリ)を長年活用している。教育部 教育課 課長の加藤 千恵氏にお話を伺った。

社内大学と関連づけた活用を考え導入

どのようなきっかけでビジネス・キャリア検定を導入されたのでしょうか。
加藤 当社は人材育成に非常に力を入れており、創業以来、「人の成長なくして企業の成長なし」との理念を掲げ、社内教育を専門に行う教育本部という部署を設けています。1997年には業界に先駆けて社内大学「丸和ロジスティクス大学」を立ち上げ、人が学び成長し続けられる環境整備に着手しました。この社内大学で身に付けた知識・能力を評価・証明する方法を検討していたところ、JAVADAさんの「ビジネス・キャリア検定」を知り相談した結果、快く対応していただきました。お陰で2008年当時、企業内大学としては初めての認定講座となり、問題解決をすることができました。
社内大学の受講生は選抜式になっており、次代の管理者を養成する次期部門経営者コースでは、カリキュラムにビジキャリの内容を組み込んでおり、ロジスティクス管理2級合格が修了基準の一つになっています。

若手の「学び」を後押し

ビジキャリの良い点はどういったところだと思われますか。
加藤 社員には若い時から「学びの習慣」を身に付けてもらいたいのですが、社会人となると自分の職務に一生懸命で、自分で「学びの機会」をつくるのはなかなか難しいものです。その点、ビジキャリは科目数が豊富でカバー範囲が広く、職務につながる内容なので動機付けもしやすい。幅広くいろいろな人に受けてもらうことができますし、習熟度に応じて3級・2級も選べ、早くから挑戦できるところもビジキャリの利点だと思います。
当社はビジキャリ受験を、「自己成長を実現するためのチャレンジの機会」としており、オンライン講座を設けたり、学習支援システムを活用してオンデマンド学習・デジタル試験問題集を制作して、いつでも・どこでも・誰でもが合格を目指して学習できる環境・仕組みづくりで学びたい社員の支援をしています。テキスト代・受験料も、合格者には会社が全額学費補助しています。今年は新社員全員にロジスティクス・オペレーション3級合格に挑戦していただくために合否にかかわらず全額学費補助と教育支援の環境整備に取り組んでおります。
社員の方にはどのように周知されていますか。
加藤 受験申請開始時期の約1カ月前に全国の職場に告知をしています。具体的には、各職場には全社員の受験・資格取得状況と役職・学習状況に応じた受験推奨者の情報をフィードバックしています。ビジキャリを長年活用してきて、現在マネジメントをしている管理者・現場リーダーの多くが若い時に受験・取得の経験があることで、知識習得の意義や学び方・活かし方などを職場の部下に伝えていただけるので、私たちも周知や推進などの面でいろいろと助けられています。

チャレンジし、ステップアップしていくために

今後についてはどのようにお考えでしょうか。
加藤 今は資格取得を昇進昇格制度と整合性を合わせておりませんが、いずれ人事部門と連携してそうしていきたいと考えております。また、先述したように、現在は各種社内研修の修了条件として活用していますが、今後は資格取得を受講条件とし、「学ぶ」から「活かす」「解決する」レベルに昇華していくことを考えています。
「学ぶ風土」「挑戦する風土」というものを私たちは非常に大事にしていますので、ビジキャリによって自分たちの業界、ロジスティクスの実務に関わる資格の取得にチャレンジできるということは、とても意味のあることではないでしょうか。
ビジキャリは、国が整備した職業能力評価基準に基づく公的な資格試験であるというところも魅力ですし、そこで正しい知識を習得した人が現場改善を促して、顧客満足度や収益を向上させ、組織に貢献できる人材育成につながっていくわけですから、今後ともぜひ活用を続けていきたいと考えております。
当社の求める人材は、3年目で現場責任者、5年目で部門経営者(小規模拠点の経営者)を任せられる人材です。そのためには、ただ働いているだけではなく、やはり学ぶ習慣をつけていかなければなりません。実際、合格者の畑中(アズコム小山物流センター)は5年目、25歳くらいで部門経営者になっており、モデル人財の1人です。ビジキャリへのチャレンジを通じて基本知識・専門知識を身に付け、自分自身もステップアップしていくという良い事例になっています。
当社は2014年に東証2部上場、2015年には1部上場企業となり、経営ステージが大きく変わりました。中期経営計画でも高い業績目標を掲げていますが、それだけの事業規模になるということは、3年で800名以上の経営幹部や現場リーダーの育成が必要になってきます。これは大きなチャレンジですが、人材育成は一朝一夕にできるものではありません。社内研修や社外研修とビジキャリなどをうまく組み合わせながら、実際に現場で活かせる知識・スキルを積み上げ、人材育成を加速度的に推し進めていきたいと思います。


 ビジネス・キャリア合格者に聞きました

<学ぶ意識を向上させ、物流の知識をしっかり持った社員を育てたい>
入社2年目の2016年にロジスティクス管理の3級、5年目の2019年に2級に合格しました。
ドラッグストアの物流を担うドラッグ物流運営部で主に返品物流に携わり、今年で8年目です。入社5年目からは部署の責任者、部門長を任されています。
受験の動機としては、会社からの後押しが大きかったですね。学生時代だったら、「これを勉強するのであれば、この教科書」など、適した教材や勉強方法で学んできました。ですが社会人になって物流業界に入り、いざ物流を学ぼうという時に、何を使ってどのように学べばいいのか正直よくわからなかったんです。そんな時にビジネス・キャリア検定というものを会社が推奨していると知り、ちょうどマッチしたということですね。「そういうものがあるのなら、やってみようかな」と。こういった検定試験であれば、合格を目指してまずは勉強してみようという気になりますし、物流を学び始めるいいきっかけにもなったと思います。
試験勉強は、終業後に1時間ほど過去問を中心に勉強しました。物流の知識というのは、もともとあまり持っているものではなく、この業界に入ってから学ぶ人が多いものだと思います。それもあって、最初の3級はやはり難しく感じましたし、勉強も苦戦しました。ただ、2級を受ける頃には実際の仕事を経験して、ある程度知識が頭に入った状態で勉強しますので、内容がより理解しやすかった気がします。スムーズに合格できました。
返品部署にいますので、受験前は自分の部署でその学びがどれほど活かせるかが若干不安でしたが、部門長の立場となった今、やはり学びが活きているとあらためて感じますね。お客様と話すにしても部署内の社員と話すにしても、基礎知識があるのとないのとでは、かなりの差が出ると実感しています。

こうした経験を、今は私のほうから部門内に周知しているところです。アズコム小山物流センターでは、今年配属の新社員以外は全員ロジスティクス3級を取得していて、2級の取得者もいます。前回の試験は、オペレーション職として働く社員全員が受験しました。ビジキャリの結果が、研修受講生を選考する際に考慮されることもあるので、ビジキャリ挑戦は自分が成長する機会を得るための第一歩であるということを伝えています。また、ビジキャリで学んだからこそ業務理解が早まるし、深まったということを私自身経験していますので、そうした体験談も交えながら推奨しています。
まずは部門の全社員を2級まで合格させたいという目標があります。また、単にビジキャリに受かる・受からないの話だけではなく、学ぶことへの意識を向上させ、物流の知識をしっかりと持った社員を育てていきたい。合格して終わりではなく、物流の知識が身に付いた上で、いかにして部門をより良くするか、現場改善するかという提案が全員から出てくるような職場になれば理想的ですね。その第一段階としてビジキャリを活用しながら、部門社員のレベルアップを今後も推進していきたいと思っています。私自身もこの学びを活かして、他の新しい資格の取得にも挑戦したいです。


※掲載内容は取材当時(令和4年)のものです。

ページの先頭へ

ビジネス・キャリア検定

ビジネス・キャリア検定 活用事例・活用企業のご紹介 最新パンフレット ダウンロード

能力評価試験