キャリア・シフトチェンジ ミドル・シニア社員向け

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活用事例のご紹介
組織概要:
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主な業務
 
 職員研修所では、高い使命感と専門性を持ち、迅速かつ的確に県民の皆様のニーズに対応できる職員を育成するため、
 各種研修を企画・実施しています。
所在地 〒930-0002
 富山県富山市新富町1-2-3
 CiCビル5階
URL  富山県職員研修所ホームページ

2023年3月31日現在 


富山県では、2015年度よりCSCワークショップを研修として正式導入し、これまで毎年1回継続して実施している。
受講対象は、45歳以上の県庁職員と市町村職員の受講希望者である。
講師となるCSCワークショップインストラクターは、富山県職員研修所の石黒一彦氏が務めている。
  富山県では、CSCワークショップ以外にも、キャリアデザイン研修や再任用職員研修を実施するなどミドルやシニア層職員の活性化に取り組んでいる。
                                    ※2020年度は、新型コロナウィルスの影響により実施していない。

CSCワークショップの実施状況
開始初年度 2015年度
延べ実施回数 7回(2023年2月現在)
延べ受講者数 77名 


    石黒様写真.JPG

    特任教授
      石黒 一彦 氏

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―――CSCワークショップをお知りになったきっかけは何ですか。
(石黒氏)私が職員研修所勤務となった翌年の平成25(2013)年度からは、年金の報酬比例部分の支給開始年齢も段階的に引き上げられ、60歳定年後に無年金期間が発生し、職員は定年退職後も生活のために再任用職員として働かざるを得ない状況になりました。
 しかし、当時は再任用職員自身も年金が支給されるまでの「腰掛け」感覚からか「活き活きと働き続ける」意識も乏しく、中には再任用直後に退職する職員もいたことから、職員研修として何か良い策はないかと探していたところCSCワークショップを見つけました。

―――CSCワークショップの導入はどのように決まったのですか。
(石黒氏)私がCSCワークショップインストラクター養成研修を受講した平成26(2014)年度に、まずトライアル研修としての実施を働きかけました。
 トライアル研修の結果は、受講者は8人と少なかったものの「自分を見つめ直して軌道修正するいい機会になった」等好意的な感想が多かったことから、翌年度から正式な研修として実施することとなりました。
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―――これまでCSCワークショップはどのように実施されてきましたか。
(石黒氏)平成27(2015)年度から毎年1回、45歳以上の富山県職員又は県内の市町村職員で受講を希望する者を対象に実施しています。
 このワークショップは、充実したグループワークを通しての気づきがポイントとなるので、受講の動機付けがなされている受講希望者を対象とした集合研修を基本に実施しています。
 実施内容としては、CSCワークショップの標準教材やスライドの他に、Will-Can-Mustに基づくキャリアデザインの考え方や愛されるシニアに不可欠なヒューマンスキル(例:マズローの「承認」や、アドラーの「貢献」)の内容を付加しています。
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  ―――受講された皆さんからはどのような感想が寄せられましたか。
(石黒氏)研修後の受講アンケートでは、CSCワークショップの評価は「大変よい」(4段階評価での最高評価)の回答の割合が、他の研修よりもかなり高い結果となっています。
 また、自由記述でも、様々なうれしい意見や感想が寄せられています。(自由記述意見の例は次の通り)
  ・これから組織の中でどのようにしていけばよいか悩んでいたところ、これを受講して
  モヤモヤが晴れた気がします。
  ・今までいろんな研修を受けたが、こんなに時間が短く感じた研修はなかった。
  ・是非、継続して実施してください。 など
  
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―――今後のCSCワークショップの取り組みについて教えてください。
(石黒氏)私自身が再任用期間も満了するので、今後の実施は未定です。
     公務員にも65歳定年やこれに伴う60歳での役職定年が導入されますが、民間企業では既に70歳までの就業機会の確保が努力義務化され、シニア層として働く期間がますます長くなろうとしています。
 このことからシニア層職員の働く意識も、「腰掛け」から「活き活きと働く」ことへ変えていくことが、職員自身や任命権者(使用者)にとっても必要であり、そのためにはCSCワークショップ等シニア層職員の活性化研修の充実が不可欠だと思います。  

―――これまでCSCワークショップの実施に取り組まれてきた石黒さんから、実施に向けて何か助言があればお願いします。
(石黒氏)CSCワークショップは知識・技術教授型の研修というより、心構えを変え行動変容を促す研修であるとの思いから、実施においては受講者の反省や感動を促すことが大切だと考えています。
教材にある4人の反面教師の事例自体が受講者に気づき(反省)を促すものであることから、実際の指導においてはマズローの「承認」の効果等感動につながる内容を付加するように努めています。
 また、グループワークが活性化すると、中には自己の弱みを告白する受講者もいるので、研修自体が安心・安全な場であるように留意しています。
 シニアになってからの働き方に迷いや不安を持っている職員にタイムリーにこのCSCワークショップを提供できれば、この上ない効果を発揮する研修だと思っています。
 最後に、CSCワークショップのようなキャリアに関する研修は、自社(自組織)の人事制度や職場の風土等に精通し、良い点も悪い点も熟知している内部講師が担当した方が良いと思います。  



 ※事例集のデータ(pdf)はこちら

お問い合わせ先

中央職業能力開発協会 キャリア形成支援課

  TEL :03-6758-2895
  E-MAIL :k-kikaku@javada.or.jp



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