株式会社モリタ

設立 1916年(大正5年10月)           

資本金 5億8455万円                      

代表者 代表取締役社長 森田晴夫              

従業員数 1,026名(2016年3月現在)      

売上高 804億2,500万円(2016年3月実績) 

所在地 大阪本社 〒564-8650 大阪府吹田市垂水町3丁目33番18号

東京本社 〒110-8513 東京都台東区上野2丁目11番15号 

ホームページ http://japan.morita.com/      

事業内容 歯科医療器械・器具・材料・情報機器などの歯科医療全般にわたるハードウエアの流通

       歯科医療情報などのソフトウェアの紹介

       歯科診療システム構築、歯科医院開業・経営などの支援業務                                       

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CSCインストラクター養成研修は偶然インターネットで見つけた。

教育部門の責任者として、社内の営業資格制度の構築に取り組んでいる時だった。

「おもしろいテーマだと思いましたよ。

 その時はまだ問題意識はありませんでしたが必要な内容だなと。

 でも研修に参加してみると周りはキャリアコンサルタントばかりで戸惑いました。

 その時はキャリコンってよくわからなかったので。

 

 しかし、そうした人達と一緒にグループワークなどに取り組むうちに

 キャリアデザインを社内に取り入れようと考えるようになりました」

株式会社モリタMDBS(モリタ・デンタルビジネス・スクール)マイスターの吉田さんは言う。

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現在、35歳、45歳、55歳、そして定年前の59歳の社員に対してライフ・キャリアデザインセミナーを行っている。

あえてライフという言葉を付けるのは、仕事と生活をトータルで考え、自分事として強く意識させるためだ。

そのうち、45歳と55歳を対象としたセミナーでは厳しいメッセージを伝えているという。

「もし貴方が辞めれば、新人2人を雇うことができる!」

会場は静まりかえるが、そのくらいの衝撃は必要だと考えている。

職務上、ハローワークに行く機会の多い吉田さんにとって中高年の再就職が厳しいことは常識だ。

だからこそ、働き続けられることの有り難さを理解してもらい、会社に貢献して欲しい。

更には再雇用になってもがんばってもらいたい。

それを伝えるには、外部講師では言葉が甘くなる。

社内外の雇用環境がわかっている自分が本当の言葉で伝えなければならない。

吉田さんの気概が伝ってくる。

CSCワークショップは、55歳を対象としたライフ・キャリアデザインセミナーとして実施している。

今後毎年20人~30人の再雇用者が出てくる自社にとって、どの部門の職場にもシニアの再雇用者が存在するのが当たり前になる。

再雇用になる前に希望を聴くが、先ずは職場に受け入れてもらわなければならない。

「再雇用で給料が安いと言うなら、自分で仕事を探してみれば」

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「アメとムチですね。厳しい言葉でしたが本当だと思いました」

受講者の一人、中西さんは言う。

どうして、こんなこと今やるんだろうと受講するよう言われた時は思った。

一方で研修目的を知り興味も沸いた。

確かにシニアになって現役世代と同じように競い合うのは難しいだろう。

だったら、同じチームメンバーとして貢献する方が自分も会社もいいのではないか。

それには先ずチームに受け入れてもらえる能力を身に付けなければいけない。

CSCワークショップで初めて知った"プラットフォーム能力"に自分を照らした。

「吉田さんが講師でよかったですね。社外の人に同じことを言われても、そんなものか、で終わったかもしれません」

会社の思い、人事担当者の熱意が、確実に社員に伝わっていた。

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「さすがに全て自分一人で話し続けるのは無理です」

研修は、基本的に丸2日をかけ行っており、1日目は自社の再雇用制度や労働環境全般の説明、そして自分がやってきた業務の棚卸しに費やす。

これらは、吉田さんだけでなく、旧知の人材育成コンサルタントにお願いしている。

「私も定年が近いです。再雇用になっても社内教育は行っていきたいが、自分の後任も育てなければならない」

モリタが求める人材像は「スーパージェネラリスト」。

ジェネラリストとは広範な知識を持つ人だが、単なる知識だけではだめだ。

歯科医療を通じて人々の健康に貢献することを事業とする自社にとって、その大きな責任からより広くより深く物事を追求すること求められる。

それには終わりがない。

環境変化に対応しながらブラッシュアップと熟成をさせていくことに年齢も関係ない。

プラットフォーム能力はその土台となる。

吉田さんはそう信じて、自分の情熱の継承者を探している。  

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