本坊酒造株式会社

創業 1872年(明治5年)                    

設立 1955年(昭和30年10月)     

資本金 1億                   

代表者 代表取締役社長 本坊和人        

従業員数 約200名     

売上高 72億(2015年6月期)

所在地 本社 〒891-0122 鹿児島県鹿児島市南栄3丁目27番地

ホームページ https://www.hombo.co.jp/

事業内容 酒類の製造販売(本格焼酎・ワイン・ウイスキー・梅酒など)

       山林事業、観光事業、不動産事業

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「次のことをしなければならない。今までのことをしていては、今までしかない」

CSCワークショップを受講された鹿児島工場長瀬崎さんの言葉だ。

キャリア・シフトチェンジを、自分を前進させることと受け取った。

管理職の経験から、キャリアを考えると言われても戸惑うことはなかったし、普段からある程度の答えは用意できていたが

今の自分の立場や会社の方針に照らし合わせることで新たな気づきを得た。

なるほど、仕事が人を作るんだな、グループ検討で行った事例を見て、そう感じた。

仕事なりの能力が身につき、仕事の質も決まっていく。

それなら、新しいことに挑まなければ新しい価値は生まれない。

自分を取り巻く環境変化への対応とは、決して受け身ではないのだ。

受講後に気持ちが引き締まった。

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鹿児島に本社を置く自社は、県外のみならず世界を視野に入れたグローバル展開を目指している。

社員も当然同じ方向を向かなければならない。そこに役職や年齢は関係ない。

「会社と人が共に成長できる、そのための環境作りが必要です」

CSCワークショップの実施を推進した管理本部副本部長恒岡さんは言う。

「当社は継続雇用される人を"シニア社員"と呼びますが、基本的に現役時代と同じ仕事をしてもらっています。今もこれからも大切な戦力なんです」

はじめは、「キャリア・シフトチェンジ」という言葉に戸惑った。

確かに55歳で役職定年になる。60歳の定年後は給料も下がる。

しかし、仕事内容は変わらず、また処遇が変わった社員にモチベーションの低下が見られる様子はなかったからだ。

果たしてこの研修に効果はあるのだろうかと一瞬思った。

だが、もしかしたら自分が気づいていない従業員のあきらめのようなものがあるのかもしれないと考えてみた。

年金が出ないので仕方ない年齢も年齢だからという気持ちもあるかもしれない。

それなら、会社があなたにこれからも期待しているんだと伝えるべきではないのか。

これまでに培ってきた仕事への誇りを磨き続けて欲しい。

シニア社員は重要な戦力なんだと伝えたいとの考えが強くなっていった。

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「やりづらさはなかったですよ。これまでに本坊酒造さんではCADS&CADIを使った研修を行ってましたからね。

 5年後、10年後の働き方を考えるということを社内的に認知されていたのかもしれません」

インストラクターを務めた森山さん(鹿児島職業能力開発サービスセンター人材育成コンサルタント)は言う。

「ただ、研修意図の受け取り方というか、研修に臨む意識の違いはあったかもしれないですね。

受講される方が同じ50代でも前半と後半では自分に直接影響するまでの時間が違いますから」

それでは、グループワークでもメンバー間の取り組み姿勢の違いが見られたのか。

「それはなかったですね。私が知っている無口な方も研修ではどんどん話されていましたよ。

はじめに受講者が主役であることや自分の意見を遠慮せず言ってほしいと伝えましたから」

実施に当たって特に工夫はしなかったと森山さんは言うが、そこにはこれまで築いてきた講師と受講者の信頼関係があった。

「研修の仕事で長くお付き合いをさせてもらってますし、受講者の何人かとはお酒を飲んだこともあります。

CSCワークショップのテーマはシビアですが、私に対する抵抗感がなかったことも、内容を受け入れてくれた一つの要因かもしれないですね」

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「もう少し早く受講したかった」「会社の制度がよくわかった」といったアンケートの意見を目にし

恒岡さんは、シニア社員なっても、その仕事に期待し続けていることを伝えるという目的は出来たのではないかと思っている。

しかし、目に見えた職場の変化はまだ感じられていない。

その後の受講者の雰囲気も一見同じに見える。

だが、変わらぬ仕事ぶりにも眼光の強さがそこにはあった。

士魂商才の薩摩気質に満ちた空気がこれまで以上に満ちていたのだ。

良い焼酎を作ろうと思えば手間暇がかかる。人材育成も同じだ。

だから続けてやろう。会社と従業員の成長のために。

恒岡さんは思考を巡らせている。

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