ものづくり基盤強化

職種紹介

自動車を、美しく、ムラなく彩る技能。

自動車は、誕生から1900年代初期までは、塗装に時間がかかり、生産できても量産できない時代がありました。しかし、1923年に開発された硝化綿ラッカーの出現により、自動車塗装は一夜にして一変。以来、黒一色から多種多彩な色に増え、多くの塗料も開発され、スプレーガンなど周辺機器の開発も進みました。そして現在、「車体塗装」は、自動車の「防錆」と「美観」を保つ技能として車社会に着実に貢献しています。
第45回技能五輪 優秀作品
第45回技能五輪 優秀作品

競技のポイント

車の傷を正確に速く直し、美しく復元する技能と装飾塗装に挑む。
  • 調色(ソリッドカラー、メタリックカラー)
    調色は、色あわせの正確性を競います。自動車の補修には、損傷を受けたパネル以外と同じ色を作る事が必要不可欠だからです。
  • 装飾(デコレーション)塗装
    自動車にアクセントや個性を表現するため五輪カラーのラインや日の出をイメージした塗装の技能により競います。今回は2009年に開催される国際大会に日本が栄光を勝ち取る気概を表現してもらいます。
  • パテ整形作業と上塗り塗装
    車両のドアパネルにある凹部を補修し、損傷を受ける前の状態に復元する技能を競います。

魅力

カーオーナーが満足する塗装技能を提供。

自動車は、使用目的や種類によって、材料素材やデザインが大きく異なります。軽量化を推し進めるために、鉄のみならず、アルミや多種にわたるプラスチック材料も採用されています。しかし、金属自体の防錆力やプラスチックで表現できる色には限界があります。それゆえ、車体塗装は錆びない、美観に優れた機能を提供します。「車体塗装」は自動車を生産・修理する側だけのものではなく、カーオーナーの方々にも満足していただける魅力あふれる技能です。
第45回技能五輪大会競技風景
第45回技能五輪大会競技風景

将来性

さらなる自動車の発展と共に、塗装品質の向上で貢献。

自動車は、人々の生活や産業における移動や輸送の手段として欠かせません。そして将来においても、社会のさまざまな分野で、自動車はますます大きく貢献して行くことでしょう。それに伴い、「車体塗装」技術も"下地処理"から"意匠性に富む上塗り塗装"まで、さらに技術を磨き、多くの人々の要望に応えつつ塗装品質向上のために貢献し続けます。

ページの先頭へ