ものづくり基盤強化

職種紹介

小さな大自然づくりを追求。

人間の生活の中で庭は身近に触れることのできる自然です。造園は庭造りはもとより公園緑地や街並みを計画し、快適な住環境をつくることも重要な仕事です。造園作業は設計、庭の下準備、石組みや植栽、細部の仕上げなど見る人が心和む、より自然に近い景観になるように工夫を凝らします。そのため樹木や石に関する深い知識、空間構成力やデザインセンスから、それらを表現するための施工技術までのさまざまな要素が必要とされます。
第45回技能五輪 優秀作品
第45回技能五輪 優秀作品

競技のポイント

美の感性、緑化の技術を駆使して、身近な自然を創造する。

今年度は2人一組の作業であり 3.5m X 5.0m の区画に材料と形の違う2種類の小端積みの石積み、レンガのテラス、小舗石(通称:ピンコロ)の園路、御影石の乱張りと樹木や季節の花を植栽する内容です。中でも御影石(右)と砂岩(左)という材料の異なる石で積んだ小端積み(こばづみ - 小口積とも言う)の石積みは、一番の腕の見せどころです。右側の石積みは観客に見える方を「コブ出し」という出っ張りをつけて仕上げます。左の石積みは浮き上がってくる船に見立て、敷き砂の海にカナダに向かって出航するチャレンジ精神を象徴しています。

魅力

樹木は生きている。だから面白い。

造園の魅力は自然を相手にしていることです。樹木という生き物を扱い、花が咲き、実が成り、四季折々によって景観が変わる自然を自分の技術と感性で創りあげることができる仕事です。さらに石の存在です。この石をどう配置し、石積みをしていくかは技能者の腕の見せ所。さらに設計図面どおりの施工になっているかを見極めながら仕上げていく技の正確さも大切です。
第45回技能五輪大会競技風景
第45回技能五輪大会競技風景

将来性

人の心にゆとりと安らぎを生み出す。

人間は、今自然の大切さに気づき、ゆとりと潤いを求めています。造園はまさにその求めに応えることができる仕事です。樹や花を植え、石を組んで景観を創る。生活に快適さを運んでくれるばかりでなく、緑の空間を増やし、住みやすい環境を守り人の心に安らぎを与えます。また地球の温暖化防止にも貢献するなどまさに自然と向き合う、大自然のクリエーターです。

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