ものづくり基盤強化

職種紹介

木造の建築物を構築する技能。

現代において「建築大工」は、主として木造建築物の墨付け、加工、建方、造作取付けなどに従事する職人のこと。古くは政府の最高の地位を占める建築技術官のことを指し、必ずしも木工に限られていたわけではありませんでした。なお、優れた大工職人のことを一般的に棟梁と呼ぶ場合がありますが、棟梁とはもともと建築工事組織における最高の技術指導者であり、監督のことを指しました。競技では、将来の棟梁を目指す者たちが、日頃鍛えた技術・技能を競います。
第45回技能五輪 優秀作品
第45回技能五輪 優秀作品

競技のポイント

現場で鍛えた自慢の腕と技。渾身のチカラで、ものづくりの醍醐味を具現する。

競技は2日間の計12時間で、課題図に示された複雑な形状の木造小屋組の一部を製作し、その技術・技能や出来映えを競います。
  • 作業は、現寸図→部材の木削り→墨付け→加工仕上げ→組立ての順で進められます。
  • 現寸図は、すべての基になる部分なので速く正確に描けることは最も重要となります。
  • 木削りがきれいにすばやくできること、墨付けが正確にできること、加工能力なども競技の大切なポイントです。

魅力

完成したときの感動、技能が報われる瞬間。

「建築大工」は、ものづくりの楽しさが如実に実感できる職種のひとつです。それは、主に木造住宅の建築という仕事から、自分の技術や技能のひとつひとつの積み重ねによって、着実に家屋が仕上っていく過程を直に確認できるからです。そして、その仕上る過程を誰よりも楽しみにしている人がいます。それは、人生でもっとも高価な"家"という買い物をした施主のお客様。完成したときの感動をともに分かち合う喜び。まさに、自らが日頃の現場で鍛えた技術、技能が報われる瞬間です。
第45回技能五輪大会競技風景
第45回技能五輪大会競技風景

将来性

現場で仕上げ、個性に応えるために、これからも。

木造住宅の建築において、近年はその構造材の加工は、工場でのプレカットが増えています。しかし、現場での仕上げ調整など、手加工の技能は不可欠です。また、特殊な形の屋根などは、工場では対応できません。また、昨今、より個性的な住宅建築への需要も顕著です。このことからも、この「建築大工」という職種の技術や技能はこれからもますます必要とされることでしょう。

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