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◆ 2005年4月10日配信 ◆ |
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| 変化する企業の経営戦略と人材育成 |
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| (2)団塊の世代に問題あり リストラの嵐も何となく落ち着いてきたが、依然として根強い中高年の過剰感がある。その対象は、いわゆる団塊の世代の人々である。1992年頃から採られ始めた人員調整施策の対象になっていたのもこの人々であり、これから生じる再就職問題と同時に退職金問題を抱えている。 団塊の世代は、戦後のベビー・ブームと言われ、社会にいろいろと影響を与え、いろいろなものを大きく変えてきた。核家族の推進と持家志向の市場拡大、ポスト不足による専門職制度の導入、一律管理をベースにした処遇制度の限界、中間管理職廃止と組織のフラット化などは、いずれも団塊の世代の功罪である。今後、団塊の世代の定年退職・再就職問題と退職金の資金調達の山を乗り切ることができるのだろうか、大きな問題である。 国の施策としては、65歳現役社会・雇用確保ということで定年延長を含む雇用促進を企業に期待している。しかし、企業側は基本的には一律定年延長はしたくないし、この状況では無理であると言っている。エイジレス社会を目指している。しかし、急速に進展する少子高齢化により、労働力の不足も生じてくると考えられる。 (3)リストラがもたらしたものは 最近、企業活動も息を吹き返し始めたのか、芽が出始め、好転の兆しがうかがえるようになってきて、新卒採用の増加、賞与の復活などが伝えられている。確かに企業活動は上向きになってきている雰囲気が見られる。 一方において、人員削減によって、人員は適正になったのか、職場の要員は適正に確保されているのだろうか疑問である。 多くの企業で実施されたのは、早期退職優遇制度と定年者の補充打ち切り、新卒・中途採用の抑制であった。その結果としての人員削減の達成である。 その結果、現状を見ると残った正社員は労働負荷が増え、職務も拡大化され、サービス残業が当たり前になってきた。裁量労働制の導入によってその傾向は増幅されている。 うつ病や経済理由による自殺者が急増している。そこには種々のリストラ対策マネジメントが重くのしかかっている。緊迫する組織内の行動は、多くのストレスを生じさせている。 リストラがもたらしたものとして、聖域であった雇用調整、不満の多い成果主義、降格を含む人事評価制度、日本的経営の崩壊、雇用の多様化による非正社員の増加など労働環境の大きな変化を挙げることができる。そうした中では、組織指導型のキャリア形成は限界である。組織は選抜・選択の育成システムを展開し、各人がキャリア意識を持ち、自助努力によって自らのキャリアを獲得していくことが期待されている。 しかし、和を尊び、自らを堪え組織に貢献することを善しとして育ち、今まで自立心・競争心を身につけることを学んでこなかった多くの人々にとって余りにも大きなプレッシャーである。 不安と不透明さの渦巻く組織内行動において、自助努力でどこまでキャリア開発ができるのか。今進んでいるマネジメントの方向は我々を幸せにしてくれるのだろうか。ライフキャリアをどう形成したらよいのか。手取り・足取りの過保護社会からでは、競争原理に基づくマネジメント界を生き抜く人物は育たないのではないか。どんな支援が望ましいのか。キャリア教育に期待できるのか。など幾つかの問題が提起されてくる。 |
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