キャリア形成推進マガジン
キャリアに関する研究者からの提言 【キャリア・ナウ】

2010年1月10日配信
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学力多様化とキャリア教育
【3】
社団法人 大阪府経営合理化協会 人財開発部マネージャー 土肥 眞琴
 等学校までの教育課程で、どのようなキャリア教育を受け、キャリア教育に対してどのように評価しているかによって、大学・短期大学でのキャリア教育への期待度、入学決定校への満足度にどのような影響があるか、学生生活への満足度と、卒業後の進路選択・設計に向けた行動に結びつく自己効力感との関連性を調査し、学生の自己効力感を高めるための「キャリア教育プログラム」を実践することが、現在筆者の一番の関心事である。
 生に任意・自由記述式で「キャリアデザインとはどんな授業と思っていたか」への回答を求めたところ、「職業適性検査を受ける」「職業情報を得る」「職業人講話を聞く」という回答が多数であり、高等学校までに体験した「キャリア教育」の内容が反映されているものと推測される。中には「夢を持て、人間性を磨け、とわかりきったことを偉そうに言う」「自分がやりたいことができなくなる」「自分の将来を勝手に決められてしまう」といった否定的内容もあり、キャリア教育実施側として、再考を迫られる結果であった。
 「キャリア教育=就職指導」という認識も根強く、「就職環境が好転すればキャリア教育は重視されなくなると考えている学生が多いのではないか」と推測していたが、そう考えている学生は極めて少数で、「キャリア教育は、生きるために必要なものを身につけるために今後も重要である or 益々重要になる」と考える学生が圧倒的多数であったことは、次年度以降の実践に向けての大きな勇気づけであると同時に、キャリア教育の真価は、「この学生達が人生の終盤を迎えたとき、『学生時代にキャリアデザインの講義を受けたこと』を自分の人生の統合過程に、どう位置づけるのか」に答えを待たねばならないとも思う。

 回は、軽度発達障がい学生への支援の実情に基づき、幼児期~大学・短期大学まで一貫した支援連携制度作りへの要望について述べたい。

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