キャリア形成推進マガジン
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2010年12月10日配信
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中年期の発達課題とキャリアの再構築
【3】
 ナチュラルウィル有限会社 取締役社長 石川 邦子

 たちは、危機をクライシスと考えがちですが、岐路や分かれ目という意味と考えることで、この時期をチャンス、好機と捉えることが大事なのです。折角医療が発達して、寿命が延びたのですから、若い頃、出来なかったことに挑戦できるチャンスにしていくのです。私にとっては、それが大学へ進学することや絵を学ぶことでした。一度しかない人生を自分らしく楽しく過ごしたいと思います。そのために、20代、30代は突っ走ってきたように思います。

 く、「20代は体力、30代は能力、40代は顔」と言います。顔とは人脈のことで、人とのつながりが出来てきているということです。また、40代になると、転んでも大丈夫という自信が出てきます。いろんな失敗を繰り返して、それが自分の経験になって、自分の力になって、少々のことではくじけない。「まあ、これぐらい」と思えることがあると思います。そして、失敗が怖くなくなると同時に、他人の失敗に対しても寛容になれるのです。「私も昔そんなことがあった」、「若い頃はそういうことがよくあるよ」と受け入れてあげることができるようになってきます。これらは中年期の強みです。

 う一つ、「歳を重ねることは良いな」と思うことに結晶性知能があります。一般的に言われている知能を流動性知能と言います。流動性知能は、20歳前後をピークに、徐々に衰え、物覚えが悪くなったりします。しかし、結晶性知能は、年齢を重ねるごとに60歳ぐらいまで発達し、その後緩やかに低下します。個人差はもちろんありますが、低下すると言っても、80歳代になっても20歳代程度の能力が維持できるとも言われています。まだまだ私たちは、豊富な経験や知識にもとづいた、判断力や思考力、あるいは統率力、などを身につけられます。結晶性知能が伸びていくのです。そのように考えると、気持ちが強くなる、勇気が出てくると思いませんか?是非、読者の皆さんもアイデンティティの再確立にむけて一歩踏み出してみてください。次回はこのような考え方にもとづき、企業での事例をご紹介します。

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