キャリア形成推進マガジン
フロントライン == キャリア開発の最前線 ==
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2010年11月10日配信
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中年期以降の学び直し
【1】
 ナチュラルウィル有限会社 取締役社長 石川 邦子 《プロフィール》

 なさま、はじめまして。ナチュラルウィル有限会社の石川邦子(いしかわくにこ)と申します。今回から5回にわたって、フロントラインを担当させていただきます。

 は、高校卒業後26年IT企業に勤め、44歳で起業しました。それから、7年と8ヶ月いろいろなことにチャレンジしてきました。今は企業向けのカウンセリングや研修、コンサルティングを行う傍ら、大学で客員教授としてキャリア教育を行っています。
 今回このフロントラインを担当するに当たり、どんな内容にするのか迷いましたが、今もっとも関心のある「中年期のキャリア再構築」について、私の経験を織り交ぜながらみなさんと一緒に考えていけたらと思っています。

 業に勤めていた26年間のことについては、『ダメな上司は耳で聞く』という単行本にまとめていますので、ご興味のある方は是非ご一読いただければと思います。ここでは、起業後の約8年間を中心に振り返っていきたいと思います。

 が産業カウンセラーの資格を取得したのは2001年で、それを皮切りに起業後、キャリア・コンサルタントを2004年に、シニア産業カウンセラーを2006年に取得しました。また、2003年の起業と同時に、その年に新設された法政大学キャリアデザイン学部に入学して、2007年には同大学院修士課程に進みました。

 うして並べると、すごい努力家?すごく勉強熱心?と、思われるかも知れません。よく、「勉強が好きなんですか?」と聞かれます。でも、これは外的キャリアであって、内的キャリアからみてみると、どちらかというと勉強は苦手ですし、昔は何か始めても、途中で挫折して続かないことが多くありました。そもそも、内弁慶で人見知りですので、知らない世界で知らない人たちと一緒に学ぶなんてことは、避けて通りたいと考えていたぐらいです。

 の私がなぜ?それは、前職の会社で、昔上司からいただいた忠告がずっと心にあり、中年期に迷ったとき、それが大きく膨らんでいったのです。その忠告とは「あなたは、若いうちから肩書きを持って仕事をしてきたけど、将来その会社の肩書きがなくなったときにでも、周囲の人に認められ信頼される人間になりなさい」というものでした。この忠告のお陰で、若くして役員になってからも、その肩書きに溺れることなくやってこられたのだと感謝しています。そして、42歳のとき「中年期の危機」に陥ります。

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