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キャリア・コンサルティングの現場からの報告
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2009年7月10日配信
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体験を意味づける
【1】
 キャリアカウンセラー 小板橋 孝雄 《プロフィール》
 月1日月曜日。昨年は数十名の学生から内々定の報告がありました。喜びの気で相談室が明るくなったのを昨日の様に覚えています。しかし今年は・・・。わずか数名・・・。代わりに「落ちました・・・。」という悲しい報告が前年の倍以上・・・。30名ほど相談を受けたこの日の夕方には学生を笑顔で迎えても「小板橋さん疲れてるね。」と見破られてしまいました。
 当に厳しい就職戦線です。ほとんどの企業で面接の回数が1、2回増え、最終面接で筆記試験を実施する会社が目立ちます。説明会の予約が取れずに採用試験が受けられない学生も続出です。ホームページで予約受付を開始して5分ですべて満席になる企業も。朝9時からの授業終了後に予約を入れようとすると、もうすでに満席・・・。説明会当日のキャンセルを狙って予約を取る学生も多いのです。まるで有名ミュージシャンのコンサートチケットを取るような状況です。説明会の予約が取れても最終目標である内定獲得にたどり着くには厳しい競争があり、落ちるとまた最初から。合格しても筆記試験、グループ面接、個人面接など1か月以上の時間がかかります。当然授業には集中できない学生が増え、説明会参加のため欠席する人が多くなります。授業を進める先生方も大変です。
 のような状況下、疲れが溜まる一方で暗い話になりそうですが、秘かに「みんな凄いぞ」と期待していること、自分を元気にしてくれることがあります。結果はなかなか出ませんが目標に向かって必死になっている学生が苦しい体験から色々なことに気づいていくのです。
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