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キャリアに関する研究者からの提言 【キャリア・ナウ】
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2008年4月10日配信
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キャリア支援者は専門家?
【1】
筑波大学 特任教授 キャリア支援室長 渡辺 三枝子 《プロフィール》
 の記事の最後を、私はかなり厳しい表現の文言で締めくくったので、読者のなかには反感をもたれた方もあるかもしれない。「ごく一部の人の言動を取り上げて、キャリア支援者の全般的な傾向であるかのような表現をすることは、カウンセラーらしくない。」と、反論なさる方もあるかもしれない。キャリア支援者という言葉自体あいまいであり、誰を指して批判しているのかも定かではないので、無視なさる方もあるかもしれない。
 かし、他人のキャリアに関わる仕事をするということは安易に考えてはならないことだということは間違いないと思う。たとえ、簡単な情報提供であっても、支援を受ける者の明日の生活、その後の人生に関与する可能性がある。キャリア支援者は他者に対する責任を自覚する必要はあると思う。今回は、キャリア支援の専門職化について考えてみたい。
 えてここで、「キャリア支援者」という表現を用いたのには理由がある。昨今日本社会では、他人のキャリアを支援することを職業としている人が増加し、その具体的な呼び名が多様になっているからである。
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