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キャリアに関する研究者からの提言 【キャリア・ナウ】
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2008年1月10日配信
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準備のある人のところにキャリアチャンスはやってくる
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立正大学 心理学部 教授  臨床心理士 宮城 まり子 《プロフィール》
 「自分が希望する方向へのキャリア形成はどのようにしたら良いのか」と聞かれることがよくある。ここではキャリア形成の方法について考えてみよう。
 ャリア形成の1つのアプローチとして、自分の今後のキャリアの方向性や目標を設定し、具体的にそのアプローチ法を計画する方法がある。すなわち、あらかじめ自分が望むキャリアを設計し、その達成目標を明確にし、目標達成のために具体的な行動や準備を行うことからキャリアは形成されるということである。例えば、将来希望する仕事にとって必須である資格を取る努力を行う、その仕事分野に必要とされる具体的な職務経験や必要な勉強を積極的に行うことなどがあげられる。例えとりあえずであったとしても、自分の中で希望するキャリアの方向性が明確であれば、そのための準備を具体的に行うことが必要であることは明らかである。5年後には会社から独立して自分のビジネスを始めたい、法律知識を活かし司法書士になり独立して仕事をしたい、会社の中で将来メンタルヘルスケアの職務に就きたいといった際、そのためにメンタルヘルスの知識を得たりカウンセラーの資格を得るための勉強をする、また、定年後に若者の自立支援のための活動を行いたいというのであれば、まず身近な地域の若者の自立支援活動に参加し基本的なことから学ぶことが必要ということである。
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