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<労働者のメンタルヘルスの状況>
では、労働者のメンタルヘルスの状態などのようになっているのだろうか。厚生労働省が1982年以降、5年おきに実施している労働者健康状況調査(2007年度)によれば、自分の仕事や職業生活に関して強い不安、悩み、ストレスを感じていると回答する労働者は58.0%となっており、前回2002年度の61.5%と比較すると減少傾向にあるものの、1997年度以降、高止まり、ほぼ横ばいと考えてよいだろう。強い不安、悩み、ストレスの内容は、女性では、「職場の人間関係」「仕事の質」「仕事の量」が上位を占め、男性では、「仕事の質」「仕事の量」「職場の人間関係」となっている(図表1参照)。
また、労働者のメンタルヘルスの状況を見る指標として、心の病による休業日数、長期休業者数、社員数に対する割合などを各企業は把握しており、悪化を示唆する結果を有している企業が多い。しかし、公表されているものは皆無に等しい。公表されているデータとしては、総務省の外郭団体の調査による全国の地方公務員の心の病による長期休職者数、全職員に対する割合がある。当調査によれば、2007年度に心の病で長期間休んだ地方公務員の割合は10年前の1997年度の0.25%から1.03%と約4倍に増えており、大けがや疾病なども含む長期休職者全体の42.7%が心の病だった。
労務行政研究所が2010年8月31日に発表した「企業のメンタルヘルス対策に関する実態調査」によると252社からの回答を集計した結果、最近3年間においてメンタル不調者が増加しているという企業は44,4%となっており、2年前の同調査の55.2%と比較すると10ポイント減っており、企業におけるメンタルヘルス施策が歯止めに寄与しているのではと考察されている。メンタルヘルス不調のため休務している人の割合は1000人以上の企業で0.32%、300から999人規模の企業で0.36%、300人未満で0.93%となっており、わずかであるもの減少傾向になっています。増加が目立つのは20代、30代の不調者である、という結果は2年前と同様になっている。
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