キャリア形成推進マガジン
キャリア・コンサルティングの現場からの報告

2008年7月10日配信
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私の若年者就労支援のあり方(4)
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 こうべ若者サポートステーション / こうべ若者自立塾 / 若者しごと倶楽部サテライト阪神
 
キャリア・コンサルタント 瀬谷 俊宏  
志望動機の添削指導;
 相談者が自分を知るためのツールとして応募書類の中でも特に志望動機をじっくりと検討していきます。志望動機は彼らがどの様に現在の自分を見つめ、将来のありたい姿をイメージしているのかを知る手掛かりになり、その手掛かりをもとにして彼らの「根本的なニーズ」へのアプローチも考えていくことができます。
 志望動機の添削指導はコンサルティングの2、3回目から始めることが多く、相談者にあらかじめ課題として出しておきます。コンサルティング時に彼らが作成した志望動機をもとにして内容の検討や添削指導をしていきます。それが終わると、相談者に志望動機を見てもらいながらこの作業について振り返ってもらいます。その際、彼らは経歴を書く時に沸き起こってきた感情を織りまぜながら、人生を語ります。その時、「改めて自分の考えを書いてみて、久しぶりに考えたし、作文は卒業以来だったから疲れた・・・、意外に書けないものですね・・・(自分のこと)わかっていたつもりだったけど・・・」と複雑な顔で語りながらも、時折見せる彼らの安堵の表情が印象的です。

添削指導時の相談者の印象は次の通りです。

自他否定的な捉え方をする相談者は「文章に書かれた自分」と「それを見つめる自分」というように距離を置くことができる。
それらの距離を置くことは相談者がより安心して冷静に自他の肯定的な面に目を向けるきっかけになる。
このような環境のもとで志望動機の作成、添削指導、話し合いを何度も繰り返すうちに相談者はそれらの作業にしだいに没頭していくようになる。

 相談者はひとりで不安や焦りを感じていることが多く、今、自分が何から(就職)活動を始めたらいいのかが分からなくなっています。私は彼らに寄り添いながら、その状態を把握し、整理していくように努めていきます。その際、彼らは自分自身に直面することを避けようと不安、焦り、怒りといった様々な感情を私に向けてきます。けれども、相談者の多くはこの作業を継続していきます。おそらく彼らがコンサルティングという場で、安心して自分自身に向き合うことを本来的には期待しているのではないかと私は思います。

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