キャリア ナウ  

2007年8月10日配信
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企業社会の変化とこれからの働き方を考える     
 ~ その3 ~
  「多様な人材の活用」、そして「働かせ方」の多様化から「働き方」の多様化へ
【4】
成城大学 法学部 教授   奥山 明良
 々刻々と変化する企業社会にあって、これからの雇用と労働が、企業及び労働者の双方にとって、もはや従前のように定年までの長期雇用と勤続・年齢に基づく年功処遇の制度・慣行を軸とした人事管理を基軸に展開されることはできないし、また期待すべくもないことである。企業側にとっては、短期的なサイクルの中で、必要とする能力や経験を有し、成果を出してくれる人材の確保と活用がなにより大事となるし、他方、労働者側にとっては、単に特定の企業での雇用保障や仕事の確保ではなく、企業横断的な職業キャリアの維持・継続がなにより大事となる。こうした労使双方のニーズに適切・効果的に応えるためには、企業としては労働者が希望する多様なキャリアパスを提供することが人事戦略上、不可欠となり、労働者としては自身の意欲、能力、経験を軸に企業の求める専門的キャリアを育成していくことが必要となる。その上で、何より仕事と生活の両立を可能にするようなキャリアパスの選択と働き方が大事となろう。
 かし、現状に見る「働き方」の多様化は、もっぱら企業サイドの必要性からだけの「働かせ方」の多様化にとどまっている感がある。これからの働き方を考える際に本当に必要で大事なことは、企業から強いられた働き方ではなく、あくまでも労働者自身のイニシアチブに基づく自由な選択に即した「働き方」の多様化を実現していくことであると考える。
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