キャリア ナウ  

2007年8月10日配信
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企業社会の変化とこれからの働き方を考える     
 ~ その3 ~
  「多様な人材の活用」、そして「働かせ方」の多様化から「働き方」の多様化へ
【3】
成城大学 法学部 教授   奥山 明良
 はいえ、職場での女性の積極的能力発揮は、企業にとっても、また女性自身にとってもそれほど簡単なことではない。実際、職場において女性の積極的能力発揮を妨げている原因としては、現在でも「女性の積極的活用に対する企業自体や男性の意識の低さ」や「結婚や出産・育児」等の、いわゆる家庭責任の女性負担を指摘することができる。したがって、人材としての女性の確保と活用にとっては、なによりも労働の担い手、戦力としての女性労働に対する企業自体や男性の意識改革が大事となる。加えて、女性の就業継続(キャリア形成)を可能にするためには、家事や育児等の家庭責任負担の軽減が大事である。この点に関しては、現在、育児介護休業法がそれなりの役割と効果を発揮しているが、必要なことは現行法制の枠組みを超えた職場内での支援策である。
 性労働の戦力化のためには、責任のある仕事や地位に就けて、その能力を積極的に発揮させることも大事なことではあるが、それ以上に女性が現実に負担している家庭責任を軽減することが重要であろう。そのためには、企業としても、女性(妻・母親)だけではなく男性(夫・父親)をも対象として、男女が共に仕事と生活の両立(ワークライフバランス)を可能にできるような制度と環境を整えていくことが必要である。具体的には、職場・仕事は男性が中心、家庭責任は女性が中心といった職場の意識・風土の見直し、恒常化した残業の規制、フレックスタイム制の導入等柔軟な労働時間管理、家庭責任を現に負っている男女労働者を対象とした短時間勤務制度、短時間正社員制度、テレワークの導入等を積極的に考えていくべきである。
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