キャリア ナウ  

2007年8月10日配信
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企業社会の変化とこれからの働き方を考える     
 ~ その3 ~
  「多様な人材の活用」、そして「働かせ方」の多様化から「働き方」の多様化へ
【2】
成城大学 法学部 教授   奥山 明良
 らに、企業にとっては、これからの経営の活性化と競争力の強化を図っていくためには、人材の確保を、従前のように「成年男性」にとらわれることなく、企業が求める意欲、能力、資格等を備えている「多様な人材」の確保へと拡大していくことも重要な人事戦略の一つである。このことは、人手が必要なサービス業が産業経済の中核となっているにもかかわらず、少子高齢社会の急速な進行により労働力の不足と老齢化が進んでいる現状においてはとりわけ重要かつ必要なことと言える。
 ころで、こうした労働力不足の補充としては、一般に若年者や女性、さらには高齢者や外国人の活用が考えられるところである。しかし、高齢者については、生きがいの提供や生活保障等の観点からは大切であるが、体力や気力、加えて就業動機等の点で個人差が大きく、その活用が難しい場合が少なくないであろう。また、外国人については、話す言葉や文化、生活習慣等の違いが大きく、さらに単純労働への就業を厳しく規制する現状の法制の枠組みからは、高齢者以上にその活用には困難が伴うことが多い。
 れに対して、若年者や女性の活用はもっと重視されて良い。とりわけ、人材としての女性の確保とその積極的活用は企業が一丸となって取り組むべき重要な人事戦略といって良い。これまで、固定的な性役割意識や長期雇用の制度や慣行等から、わが国企業社会では女性の労働は、結婚や出産までの一時的なものであり、また男性の補助として位置付けられてきたところがあった。しかし、今日では、進学率の上昇・高学歴化により専門的知識・経験を積んだ女性が少なくなく、またその多くは、職業的自立に向けて仕事に対する十分な自覚と能力を兼ね備えてきている。このように、しっかりとした職業意識を有する女性の確保とその積極的な活用が、これからの企業経営にとって、その活性化と競争力の強化を可能にするといっても決して過言ではない。
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