キャリア ナウ  

2006年8月10日配信
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目標管理とキャリア発達を考える
【2】
日本大学 商学部 教授   外島 裕

2.ノルマと動機づけ
 さて、強制、命令は、私たち人間が最も大切にしたい気持ちである自己決定、自律性を奪うことです。自分の行動は自分で決めたいという自己決定、自律性を奪われると、自己の尊厳を守るために、心が動き、別の行動をしてしまいます。これも、学生時代のことを思い起こしてください。明日は試験です。自ら勉強しようと計画しています。その前に、今晩は楽しみにしているテレビ番組があるので、それを見てから、楽しい気分で、勉強に取り組もうと思っています(たとえば、9時まではテレビを見て、それから勉強しよう)。 で、テレビを見ている時に、教育熱心なママが「いつまでテレビを見ているの。早く勉強しなさい。」とテレビを消してしまいました。その時、あなたはどのように思ったでしょうか。「お母さん、ありがとう。早く勉強できてうれしいな。」と思いましたか。なぜか、むっとなって、勉強する気がなくなり、予定していた9時過ぎになってもテレビを見続けたり、友達と遊びに行ってしまったりと、このような行動をしませんでしたか。初めは自分でやろうとしていた勉強でしたが、ママから勉強しなさいと「強制」されたことで、感じ方が変わってしまうのです。勉強するという行動は、もはや自分で決めた行動とは感じられないのです。そこで、勉強以外の行動を自分で決めて行うしかないわけです(反発と見えますが)。

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