キャリア ナウ  

2006年6月10日配信
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職業適性を考える
【2】
日本大学 商学部 教授   外島 裕

2.スーパー(Super)の職業適合性
 心理学者のスーパーは、個人が保有する適性の要因を次のように整理している。
 "一人ひとりの個性(vocational fitness:職業適合性、広義の適性)は、(1)能力(abilities)と、(2)パーソナリティー(personality)とで構成されている。"

 (1)能力は、(a)狭義の適性(aptitudes:将来なにができるか)と、(b)技量(proficiency:現在なにができるか)とからなる。ここでの(a)適性の主な機能は知能である。仕事に必要な様々な情報を理解し、要点を把握し、相互関連を考え、解決策を見いだす。このような思考する知的な機能が必要である。(b)技量は、現在の学力、熟練度、技量と業績である。業務計画を計算することのできる算数の学力、企画書を間違いなく書くことのできる国語の学力、国際化に対応できる語学力、経営の判断ができる経済や会計の知識、技術系ならば専門領域の知識となる。あるいは、事故なく営業車の運転ができる、設計図の線をきれいに引ける、などは熟練度と言えよう。

 (2)パーソナリティーには、(c)生活環境に適応するための行動傾向(欲求と人格特性)、(d)価値観、(e)興味、(f)態度、が挙げられている。ここでもわかりやすく考えてみよう。よい仕事を成し遂げようとする達成欲求。約束を守るような誠実性、多くの人と交流する外向性などの人格特性。どのような仕事を大切だと思うか、社会貢献か、利益最優先かなどの価値観。研究することが好き、芸術的なことが好き、機械を組み立てることが好き、などの興味。成果主義の社風が働きやすいか、年功的なほうがよいか、などの社会的態度。このように検討する要因は多くある。

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