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◆ 2005年5月10日配信 ◆ |
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| 縁の下の力持ちが評価される組織づくりを |
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| 人によって期待する報酬が違うこと 報酬には、外的報酬と内的報酬とがある。外的報酬とは、昇進して賃金が増えるなど、目に見える報酬である。一方の内的報酬は、自分の仕事によって第三者が幸せになったとか、生きがいや達成感を得られるなどの精神的な満足感が得られるものである。 もちろん、誰もがこの両方を欲しているわけだが、しかしそのウエイトは人によって様々である。地位が欲しい人、お金で評価されれば満足な人、上司のひと言が欲しい人、お客さんに喜んでもらえるのが一番嬉しい人、毎日充実していると感じることこそが大切な人。これが人それぞれで、一つの共通尺度で測ることは難しい。 そこで、評価の納得感を高めようとすれば、一人ひとりの報酬に関する価値観を上司が正しく把握して応じなければならないが、現実にはこれは簡単なことではない。そのうえ、評価される従業員の心には、自分はこのくらい働いて貢献したのだから、このくらいは評価されてもいいという期待感がある。これを汲み取っていくことが大切だがなかなか難しい。 職務の曖昧さがあること 人的資源管理のポイントは3つの関係(人材、職務、報酬)が明確にされ、関連付けられたシステムが必要である。日本の組織における仕事の進め方は、各人の担当職務が明確にされ、その範囲で仕事をするようになっていないのだ。 この3つの関係が明確にされ、関連付けられていない年俸制度が実際に導入されても、形骸化してしまったり、余り本来の意味での成果主義賃金体系としての年俸制ではないゆがんだノルマ管理型の年俸制だったり、単に厳しさを強調するムードづくりの道具だったり、といった感じがすることが多い。 しかし、年俸制度が形骸化し、目標による管理がノルマ管理に変身することは、避けなければならない重要事項である。日本のマネジメントには、曖昧さの中で、人への気配りを期待するところが大きい。 年俸制を運営するために担当職務を明確にできたとしても、組織効率が上がるとは限らない。本来なら個人の効率が組織の効率に結びつき、相乗効果の原理が働く必要がある。日本の企業は組織にゆとりがあって、比較的穏やかな競争社会を形成しているので、組織全体を考えながら周りの人の動きを気にして、時には自らを犠牲にしても他人を支援しようとするし、狭間を埋める行動も率先して行い、高い相乗効果を創り出してきた。自分の担当職務に閉じこもった行動だけではないところに、日本流の良さがあることを忘れてはいけないと思う。 もっとも、最近の若者の価値観は、若者の意識の国際比較調査によると、親にも親友にも恋人にも一線を引いており、冷たいと言われているので、従来型のマネジメントは期待できないかもしれない。 職務遂行基準を明確にして評価するマネジメントは、職務と個との結びつきと他に左右されない仕事の場が必要である。最近、人にぶつかっても平気で歩く人が増えてきているが、こうした行動スタイルが必要になる。それは果たして住みよい社会なのだろうか。 |
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