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◆ 2004年5月10日配信 ◆ |
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| 経営戦略の展開と人材の育成・確保 |
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1.経営戦略の展開と経営資源如何にマーケットシェアを確保するか。同業他社よりも規模を拡大するかにエネルギーをつかい、経営活動をしていた時代があった。 しかし、国際情勢は変化し、政治経済活動のグローバル化が急速にすすんでいる現代社会にあって、企業の戦略方向のひとつに"オンリーワン"を目標にして経営資源を投入する傾向がさまざまな業種にみられる。 グローバル化した市場において、経営を維持し、発展させることが出来るか否かは、ヒト・モノ・カネ・情報・経営ノウハウ等の経営資源を活用して、グローバル市場においてオンリーワンとして評価されるモノづくり、サービスの提供が出来る企業経営の基盤をいかにつくるかにかかっている。 2.経営戦略の展開と人的資源の確保 経営資源のなかでも最も重要な資源は"ヒト"だという認識は、多くの人たちになされている。企業評価の視点として、"ヒト"(人材)の優劣、質の格差が企業間の経営格差を発生させる最大の要因になるという見方があるくらいに、人材は重要な経営資源であり、経営活動のグローバル化にともない、企業で働く人材も急速にグローバル化しつつある。 かつての時代の日本企業は、新卒者を採用し、育成するという人材管理に努力をしていたが、経営のグローバル化は、この様な方式の見直しを求める動きとなっている。すなわち、人材採用マーケットもグローバル化しており、ある分野に秀でた能力を有する人材を求めて、グローバルに人材を採用する企業のケースも拡がりつつある時代になった。 したがって、かつての時代の様に、特定の学校の卒業生を中心に採用するという企業は、恐らく皆無になりつつあると思われる。 3.人材の育成・確保をするための基盤 円滑に経営戦略を展開するためには、有能な人材を育成し、人材が能力を発揮できる状況をつくることが重要な取り組みになる。 そのために企業が是非とも行わねばならぬことは、自社の現状を適確に把握し、"わが社"の弱点の改善に取り組むことである。 先ず、人材を確保するための状況、人材が育つ土壌、風土が形成されているか否かを分析することである。わが社では能力、成果が公正に評価され、それが処遇管理に反映しているか、能力を発揮できる制度が整備されているかを分析する。ここに人材を確保、定着させるためのポイントがある。そのシステム、運用状況等をベースに能力開発を促進するための風土、制度の現状分析をし、改善、充実すべき側面があれば、早急に改善、充実に取り組むことが、人材の育成・確保のための基盤整備になる。 4.いま取り組みたい人材の育成・確保のための活動 有能な人材の育成・確保を促進するために、いま直ちに取り組みたいことは、現代社会にマッチした人材管理のための"わが社"の理念を明確にし、一人ひとりの人材が保有する能力を十二分に発揮できる様な風土、制度を整備、構築、再構築することである。 企業の歴史、過去の蓄積、その他の条件によって、風土、制度の整備、構築、再構築に差異があるのは当然である。特に、制度等の整備、構築ニーズのある企業は、各都道府県の職業能力開発サービスセンターなどを有効に活用して、早急に制度を整備することである。そして、担当者は関係知識、情報を吸収して、人材育成・確保の重要性を再確認することが期待される。さらに先進企業の体験に学ぶことも大事であり、謙虚に他社の体験に学び、自社の活動をより充実した活動に成長させることが、わが社の経営力を高めるポイントになる。 |
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