| 最近では階層別のキャリア研修をされている企業が増えてきましたが、企業の人事担当者の方や組合の方などからご相談いただくのは、中年期の方のモチベーションアップについてです。もう少し平たく言うと、ヒエラルキーからは外れてしまった中年期以降の社員に、残りの職業人生を後輩育成のために頑張って定年まで働いて欲しい。今後昇格は出来ないし、後輩に追い抜かれるかも知れないが、その後輩たちに自分の経験や知恵を教えてもらうために、モチベーションを上げる取り組みを検討したいというものです。 ワークショップでキャリアの棚卸をしていただくと、中年期以降の方のほとんどが、あまり筆が進みません。「もうそんな昔のこと忘れた」とか、「特に書き出すようなことはしてきていない」など、長年同じ職場で頑張ってきた人ほど、自分の経験を大したことではないと思われています。そんな時、私はペアになってもらい、お互いに相手の経験をインタビューしてもらうことにしています。出来るだけ根掘り葉掘り聴いてもらい、相手の宝物を見つけてくださいとお願いをしてやってもらいます。手強そうな人の場合は、私も横からいろいろ質問をしたりして、長い職業人生の中で見失ってしまった宝物を見つけるお手伝いをしています。
そして、宝物が見つかったら、「凄いですね。こういうことを若い人たちに教えていくのは私たちの役割ですね」とお伝えします。もちろん、自分も中年期になり、迷ったり悩んだりした経験を話しながら(自己開示ですね)進めていますので、受講者の方達も受け入れてくださいます。
また、メンタリングプログラム導入のコンサルティングでは、メンティの育成はもちろんですが、同時にメンター自身の成長も目的としています。メンティを支援することで、次の世代の人を育成していくことに喜びを感じて、自分自身の経験を再認識して存在意義を感じてもらえることをねらいとしています。メンタリングを制度として導入することで、人を育てる風土を根付かせていくと同時に、中年期を迎えるメンターのキャリア再構築にも役立つことを期待して取り組んでいます。
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