| 短時間正社員制度とは
厚生労働省による短時間正社員の定義 1 を見てみよう。
「短時間正社員とは、フルタイム正社員より一週間の所定労働時間が短い社員をいい、フルタイム正社員が短時間・短日勤務を一定期間行う場合(以下「タイプ1」といいます。)や、正社員の所定労働時間を恒常的に短くする場合(以下「タイプ2」といいます。)があります。
フルタイム正社員より所定労働時間が短いことから、労働者が育児・介護、自己啓発などの必要性に応じて、正社員のまま仕事を継続する、または正社員として雇用機会を得ることができるため、多様就業型ワークシェアリングの代表的制度として、その普及や定着が期待されています。」
今から5年以上も前から、上記にもある「多様就業型ワークシェアリング施策」の一環として政府が進めてきた経緯があるが、短時間正社員とはフルタイムの正社員よりも所定労働時間が短く、残業が基本的に無い「正社員」と言えよう。ここでの「フルタイム正社員」とは、一日の所定労働時間が8時間程度で週5日勤務を基本とする、従来の一般的な「契約期間の定めの無い社員」を指している。また、法律上は「短時間正社員」は定義されておらず、企業内においてこのような働き方を就業規則等によって制度化することが「短時間正社員制度」ということになる。短時間正社員も正社員と同様に契約期間は無期であり、違いは労働時間のみである。一方でパートタイマーは、契約期間が有期であり、退職金・昇進・各種休業制度・社会保険といった点で正社員とは扱いが異なる場合がほとんどである。
個人の就業意識が多様化し、正社員と言えどもフルタイム勤務(長時間労働)一辺倒の働き方ではなく、自らのライフスタイルやライフステージと組織の事情・都合とを上手に折り合いを付けることを可能にする多様な働き方の一つであり、特に従来は育児や介護をはじめとする様々な制約によって仕事を辞めざるを得なかった女性等の就業継続を可能にすることが期待されている。また企業にとっても優秀な人材の維持・確保が容易となり、企業競争力を高められるというメリットに加えて、男女を問わず、これから働こうとする若手が将来ビジョンを描きながら働くことが可能となる。2007年12月に策定された「仕事と生活の調和推進のための行動指針」において、短時間勤務を選択できる事業所の割合を現状の8.6%から2012年に10%、2017年には25%とすることもうたわれた。
※1※ 『多様就業型ワークシェアリング 短時間正社員制度導入マニュアル』、厚生労働省、2006年3月。
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