キャリア形成推進マガジン
キャリア・コンサルティングの現場からの報告

2009年1月10日配信
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カウンセリングルームから見えるキャリアの諸相
 【第4回】カウンセリング観について
【2】
財団法人関西カウンセリングセンター認定 上級心理臨床カウンセラー・キャリアカウンセラー 横山 慶一
人間観

 カウンセリング活動を通して人間の多様性、多面性といったものを考えるようになりました。人は見えている部分しか見ないものかもしれません。そのため自分自身ですら隠れた部分を見落としてしまうことがあります。ビジネスの世界では、決断力が早くリーダーシップを発揮して人をリードできる人が優秀な人材ですが、それは企業人としての一側面であり、そこだけで人を見るのは大変危険であると思います。カウンセリングルームで出会う人たちのほとんどは、たとえ会社でリーダーシップを発揮していなくても、家に帰ればかけがえのない父親であり、夫であるにもかかわらず、自分の価値を過小評価している人が実に多いということです。
 たくさんの人に会って感じることは、皆、良いところを持っているにもかかわらず1つのネガティブな要因にとらわれている。仕事に行き詰まって相談に来られる方に対しては、仕事上の悩みをお聴きすることに加えて仕事以外のプライベートなお話もできるだけたくさん聴かせていただきます。その中で自分の持ち味を再発見してもらい、視野を広げることをお手伝いします。それは単なる知識や理論でもなく、スキルやテクニックでもないと思います。カウンセラーという仕事は全身(自分の心と体)を使ってクライエントに「かかわること」なので、野球の選手や音楽における演奏家のように日ごろから自分自身の感性を磨き、トレーニングを積まねばなりません。そしてその人なりのカウンセリング観を持つことが必要だと思います。カウンセリング観とは、自分なりの「人間観」をもつということだと思います。人間観といっても理論の勉強することではなく、「人とは何か」という簡単な問い自分なりの答えを持っているかどうかだと考えます。私の人間観は「トータルでダメな人間はいない」といったところです。皆さんはいかがでしょうか?

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