キャリア形成推進マガジン
キャリアに関する研究者からの提言 【キャリア・ナウ】

2008年2月10日配信
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キャリア・カウンセリングの活用
【2】
立正大学 心理学部 教授  臨床心理士 宮城 まり子 
 「キャリア・カウンセリング」とはこうしたキャリアに関する多様な問題解決のための支援を、カウンセリングを通して行うことである。その目的は、働く人々の育成、能力開発、そして仕事へのさらなる動機付け、自分に対する自己効力感を醸成することである。カウンセリングには大別すると「なおすカウンセリング」と「育成、開発するカウンセリング」があるが、キャリア・カウンセリングは、キャリアに関する問題解決支援を通して、働く人々を「育成し開発するためのカウンセリング」である。
 ャリア・カウンセリングのやり方としては、個人で行うことの他に同じような問題を抱えた人たちをグループにまとめてグループカウンセリングによって行う場合もある。同じ問題を抱えた人たちが互いに語り合うなかで、自分自身を客観的に見つめなおし、互いの情報を交換しあうことによって、自らへの「気づき」を持ってもらうような進め方をする。このため、問題によってはむしろグループで行ったほうが非常に効果的であることもある。
 て、社内に社員のために「キャリア相談室」を設けキャリア相談を実施している企業が最近増えてきている。この場合のキャリア・カウンセラーは、人事制度を含め社内事情をよく知っている人物がキャリア・カウンセリングを学び、カウンセラーとして活躍していることが多い。外部からのキャリア・カウンセラーであると、実際細かい社内状況、制度などを把握することはなかなか難しいのが実態である。社内の場合には相談内容の守秘義務は当然のことであるが、相談者の了解が得られるのであれば、キャリア・カウンセラーが個別に相談室内で相談に応じるだけではなく、他との連携(協働)を上手にとりながら問題解決をより効果的に行うことも可能である。その場合には、相談者からだけではなく社内で広く信頼される人物がキャリア・カウンセラーを務めることが大切な要点となる。
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