キャリア形成推進マガジン
キャリア・コンサルティングの現場からの報告

2008年8月10日配信
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私の若年者就労支援のあり方(5)
【3】
 こうべ若者サポートステーション / こうべ若者自立塾 / 若者しごと倶楽部サテライト阪神
 
キャリア・コンサルタント 瀬谷 俊宏  
<最後に>
 相談者からある言葉をいただきました。それは「好奇心」という言葉でした。ありふれた言葉でありながら、彼の言動には妙に重みを感じたため、私はその言葉に思わず魅了されてしまいました。その相談者もまた過去の不満、怒り、将来への不安などネガティブな感情にとらわれており、就職活動ができない状態でした。コンサルティングをきっかに、彼は「根本的なニーズ」と向き合い、苦悩しながらようやくフォローアップの段階に達すると、何かが吹っ切れた様子で「一点の光が見えてきた」と語るようになると、さらに「なんか懐かしい感じがして・・・これからのことでウキウキっていう感じで・・・これ、好奇心じゃないんかな・・・」とその言葉を味わっているような印象を受けました。その後、彼は将来の不安は感じるものの、「やってみたい」という気持ちが強くなり、一歩踏み出すことができました。
 このコンサルティングにおいて、好奇心は不安や恐怖といった感情を乗り越えるのに重要な意味があり、それを呼び起こすような援助のあり方が求められたケースだったと思います。実際に、相談者の傾向として「それでもやらなくてはならない」ではなく「それでもやってみたい」と感情に変容がみられると、行動がともなってきます。すなわち彼らは今まで感情に支配されすぎるあまり、好奇心を忘れてしまっていたのかもしれません。好奇心は将来的展望において時には無鉄砲さや無計画さを生じさせるかもしれませんが、ものごとに慎重すぎたり、意味を求めすぎたりする傾向のある彼らには必要なものだったのではないだろうかと思います。
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