キャリア・コンサルティングの現場からの報告 前号

2007年7月10日配信
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キャリア・コンサルティングの現場で思うこと
【1】
社団法人 日本産業カウンセラー協会   関西支部
キャリアカウンセラー部長
  橋本 俊作   《プロフィール》
 は現在、大学及び公的機関において、キャリアカウンセリングを行っている。大学では就職希望者に対しての就職支援、また、公的機関では、生活保護被保護者(以下、被保護者)の自立支援がテーマである。今回はこのような日々で思ったこと、感じたことをお伝えしたい。

 学生に対するキャリアカウンセリングと被保護者の自立支援となると、一見隔たりがあるように思えるが、この両者に共通性があることに気がついた。
 学においては、毎年、なかなか内定がとれないという学生が少なからず訪れる。彼ら彼女らにとって、その悩みは深刻である。面接を受けても、受けても、内定がとれない。かなり熱心に活動は行っている。それにも拘らず、なぜ内定がとれないのか?卒業の時期はどんどん迫ってくる。このまま就職が決まらず卒業するのは絶対に嫌だ、と訴える。一方、被保護者の場合、担当ケースワーカーが就業困難者と判断した人が相談に訪れる。最初に語るのは自分が就職のために、いかに熱心に活動を行っているか、それにも拘らず、いかに就職が困難か、自分は懸命に頑張っている、信じてほしい。と切々と訴える人が多い。このまま生活保護を受け続ける状態を継続したいためのいい訳だとよく言われるが、決してそうではないと感じている。

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