学習しない組織から学習組織へ
階層別教育から選択・選別教育へ、あるいは集合研修からe-ラーニングへ、さらにキャリア支援教育へと日本企業の方向は急旋回している。しかし、それはともすると一握りの幹部候補者の集中的教育・学習を進展させる一方、多くの社員の学習を低迷させる結果を生じさせている。しかも教育・学習の意欲・マインドを低下させ、とりわけ相互学習文化を壊してきており、学習しない組織が拡大しているように思われる。今こそOJDをベースに築いてきた日本企業の学習する組織を、改めて再構築することが必要となってきている。それは日本企業のグローバル競争力を復活させる要であろう。そのためには、ここで検討した新たな職場学習を地道に再構築することも重要な能力開発戦略の一方向といえよう。
OJDよりOff-JTが重要視されている今日、改めてOJTを再考し、新たな職場学習の在り方を築いていくべきであろう。それをここでは、「ハートとブレインの見える化」による感性・認識・判断・成果の共有、そして新対応策の共創として提案した。それぞれの職場状況により、その具体策が異なることはいうまでもないが、キャリア支援とかe-ラーニングといった新コンセプトや新手法のみに惑わされることなく、足元の大きな転換を踏まえた新たな職場学習の方向、在り方こそ、地味であり、地道ではあるが、日本企業のグローバル競争力を決める学習戦略のコアであり、土台ではなかろうか。 |